SSD耐久テスト 裏側#1 大間違いのSSDの寿命

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    JUGEMテーマ:コンピュータ
     SSDの裏側現在、「SSD耐久テスト」を実施している。ここでは、「SSD耐久テスト」に書かなかった余話を紹介する。
     初回はSSDの寿命だ。寿命は「SSD耐久テスト」のサイトでも説明しているけどまだ足りない。
     SSDのステータスを「寿命」という言葉で表現している時点で、99%の人は誤解しているという逆説が成立している。

     初回は原理主義的に”SSDの寿命神話”を紹介したい。






     
    ■ssd比較.comの耐久性テスト 紹介

    SSD 耐久テスト 実験サイト

    http://ssd比較.com/?cat=44




    ■「ムーアの法則」・・・ウサギと亀の時間争奪競争、あるいは「忘却とは忘れる事なり」


     良く、SSDのメモリ素子であるNANDフラッシュメモリはSLC型で10万回書き込みができる。MLC型で1万回書き込みが出来ると雑誌やWebの記事で読んだことがあるだろう。

     確かに、5年前の記事ならばそれは正しい、しかし、ムーアの法則がこの五年間に何を引き起こしたか? 少なくとも2014年現在では問題があるのである。



     いやもう、2012年には通じなくなっている。NANDフラッシュメモリの素子の寿命はムーアの法則に従い、どんどん短くなっている
    NANDフラッシュは小さくなるほど、データの保持時間は短くなる。小さく作れば作るほど、どんどん短くなる。

    NANDフラッシュメモリに見るムーアの法則、寿命の縮小


    ■NANDフラッシュメモリの寿命とは何か、書き込み回数とは何か?
    NANDフラッシュメモリの寿命を良く書き込みできる回数で表現する。○○回書き込みできるとか・・・
    実はこれは良い表現ではない。

    まず、NANDフラッシュメモリが実は、、、永〜〜い記憶保持時間を持つ揮発性メモリであるという切り口から説明をしてみよう。

    NANDフラッシュは書き込みするほど保持時間が減る

    NANDフラッシュメモリは、工場出荷時は10年以上のデータ保持能力があると言われている。この10年というのも怪しいもので最近は5〜10年という表現をみる。

    さて、NANDフラッシュメモリは書き込みするほど、この保持時間が短くなる

    最初は10年(あるいは5年)保持できたものが、書き込むほどに揮発時間が短くなり、3年、2年、1年、半年・・・と短くなっていく。




     たとえばTBW(SSDに書き込める総データ量)が73テラバイト書き込めるクルーシャルのMX100の容量120GBのSSDを例にとろう。TBWというのは規格でクライアント用途(コンシューマ向けという意味と解釈すべきだろう)では1年間のデータ保持を義務付けている。容量化から逆算すると562回NANDフラッシュにデータ書き込みできる。

     つまり、TBWを定める規格”JESD218”に従うならば、クルーシャルのMX100のNANDフラッシュの書き込み回数は562回ということになる。



     データの保持時間を短くとるならば、幾らでもNANDフラッシュメモリへの書き込み回数を増やすことが出来る。
    つまり、NANDフラッシュの寿命は回数だけでは表現できない。

     規格”JESD218”がクライアントで1年、エンタープライズ(業務用)で3ヶ月とデータ保持時間を定めて初めて書き込み量、および書き込み回数で寿命を表現できるようになった。しかし普通の人はまさかフラッシュメモリが揮発するとは思っていないだろう。

     ゆえに、「寿命」という表現があまり良くないのである。


    ■寿命に替わる表現はないだろうか?
     残念ながら見つからない。
     規格”JESD218”の定めるTBW(ディスクへの総書き込み量)73テラバイトというくらいしか思い当たらない。
    あるいは、「1年間データ保持を保障できるのはSSDへの書き込み73テラバイトまで」という表現しか思いつかない。
     規格”JESD218”はこの現実に対する危機意識から生まれたとも言える。データの保持期間という明確なモノサシがあるからだ。ただ、規格”JESD218”で定めたTBWという言葉だけが独り歩きしている印象がある。

    【 JESD218A:SSDの耐久性試験】

    分類 テスト時間 電源OFFでのデータ保持時間 FFR(故障率) 読み取りエラー率
    クライアント(普通の使い方) 40° C
    8時間稼動/日
    30° C
    1年
    ≤3% ≤10 -15
    113テラバイトの読み取りで1ビット未満のエラー発生率
    エンタープライズ(業務用) 55° C
    24時間稼動/日
    40° C
    3ヶ月
    ≤3% ≤10 -16
    1.1ピコバイトの読み取りで1ビット未満のエラー発生率



    ■いつかくる惨事を未然に防ごう・・・



    規格”JESD218”の定めるTBWを見たときにたった一年かと思ったと思う。
    SSDはバックアップ、長期保存用には向かない。常時、すこしずつ書き込む用途に向いている。


    そして、一番重要なのは知らない間にSSDの寿命が尽きているリスクがあるということ。
    規格”JESD218”の定めるTBWを超えて使用していると知らない間にこの落とし穴に嵌る可能性がある。
    一般的な利用者は1日6GBバイト使用するという。この使い方の場合、SSDのNANDフラッシュメモリは次のタイミングでリフレッシュがかかる。 たとえば120GBのSSDを使っていたとして、

    ■120GBのSSD・・・20日に1度のペースでリフレッシュがかかる。



     知らない間に、20日に近くまでSSDの寿命が磨り減っているかもしれない。
    そこでもし、旅行に行ったと想像してみよう。



     旅行から帰ってきたらSSDの中が消えている可能性がある。
     IC内部のNANDフラッシュメモリの寿命は数学的には均等ではなく、いわゆる正規分布に従うはずだが、SSD全体が満遍なく磨り減っていれば、素子ごとの差は小さくなっているわけだ。

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    さて、SSDの耐久テストは次で実施している。----> SSD耐久性テスト
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